森林限界ぎりぎりのところに生えているナナカマドは、背丈も低く、桜の花が咲き乱れる平地が春の頃には、まだ雪の下。その後、遅い春をむかえ、きれいだが目立たない白い花を咲かせます。やがて短い夏がすぎ、早い秋をむかえ、春がわずかだったのを補うが如く、花よりも鮮やかに紅葉し、赤い実をつけます。そして、冬が来ると、5メートルを越える積雪に耐え、雪の下で遅い春の訪れをじっと待ち、春が来ると再び地上へと姿を出し、緑の葉をつけます。
「大変燃えにくく丈夫な木で、7度竈(かまど)に入れても燃えない」ということから、ナナカマドという日本名がつけられました。北欧などでは、ルナ「魔除けの木」とも言われております。日本では、ナナカマドをシンボルの木にしている市町村が多数ございます。 |